混合タスク
最適な混合ソリューションへのカギ
混合/均質性
混合プロセスの目標は、含まれるすべての量に対して要求される均質性を達成することです。均質化するにあたって、例えば、製品を投入したり、物質を移動したり、化学反応や熱伝達によって生じる濃度と温度の変化をできるだけ減らすことが重要です。この混合タスクは、単相および多相システムで行われます。
均質化の工程でエネルギー消費を抑える、もしくは生産性を高めるには、混合時間が制限要因となるかどうかを明らかにする必要があります。粘性の低い液体に対しては、混合時間は分単位なので、それほど重要ではありません。
ただし、粘性の高い媒質となるとそうはいきません。ここでは、媒質のレオロジーが混合プロセスを決定します。ここでは、プロセスに適した混合時間を実現するために、特別な、主に壁掛けのかくはんシステムが必要になります。
考慮する必要がある要素
- 媒質の粘性/レオロジー
- コンテナーの形状
- かくはんシステムの電力 (特にスケールアップ時)
個体の混合
固体、特にバルク材料を混合する際は、混合品質を決定することが極めて重要です。統計データの知識を利用して、実用化の助けとすることができ、混合品質の効果的な手順を決定できます。この点において、実験室規模で得られた混合時間の生産規模へのスケールアップも同じく重要です。
考慮する必要がある要素
- 粒形分布と結晶の形状
- 含水率と水分挙動
- 不純物の排除
固液懸濁液
懸濁液は、固体と液体から成る、不均質な混合物と理解されています。懸濁は、これら2種類の物質を混ぜ合わせるプロセスです。懸濁かくはん機は、異なる目的で使用できます。例えば、固体の溶解においては、底付近の固体の流動化は十分かもしれませんが、結晶化や鉱石浸出などの連続プロセスでは、懸濁において、高い均質化が求められます。
考慮する必要がある要素
- プロセスにおける要求 - 完全に懸濁するか、均質に懸濁するか
- 流体と固体での密度の違い
- 固体の粒径
液液分散
液液分散は、互いに混和しない2種類以上の液体を混合するプロセスとして理解されています。このような混合プロセスは、多く産業で行われています。化学工業分野においては、抽出や化学反応を制御する目的で、液体が一時的に他の液体と混合されることがよくあります。また、製薬や化粧品、食品業界では、長時間安定する分散も行われています。このような、長時間安定する液体の分散は、乳化と呼ばれています。
考慮する必要がある要素
- プロセスにおける要件 - 一時的または安定した乳化
- 液相の密度差/界面張力
- かくはんシステムからのエネルギー入力
気液分散
気液分散は、化学および製薬業界、バイオテクノロジーにおいて極めて重要なプロセスです。気液分散の目的は、気体と液体間の物質移動を最大化することです。気体処理システムを備えたかくはん反応器は、水素化や酸化、発酵などの化学合成に使用されます。
考慮する必要がある要素
- 処理能力と選択性の向上
- より低い圧力および/または温度での変換率の維持
- 全所有コストの削減
乾燥
プロセス工学において、乾燥は基本的なプロセスです。湿潤固体の熱乾燥は、湿度を取り除くことで、乾燥した最終製品を得る目的を持って、熱と物質の移動をともなう複合的なプロセスです。真空下での湿潤固体の熱乾燥には、ミキサーを備えた垂直デバイスが理想です。こういったドライヤーを設計するにあたって、乾燥時間の観点で、実験室規模から生産規模にスケールアップできるかが焦点となります。
考慮する必要がある要素
- 粒形分布と結晶の形状
- 含水率と水分挙動
- 不純物の排除
熱伝達
多くのかくはんプロセスでは、熱伝達は、ボイラーの形状と材料の冷却と加熱と合わせて、かくはん対象が満たす必要がある、重要な要件の1つです。よくある例としては、発熱反応や吸熱反応において製品の温度を一定に保ったり、加熱したり冷却することで、所定の時間、特定の製品の温度を保つような例です。
考慮する必要がある要素
- 加熱または冷却する媒質の粘性/レオロジー
- 定常または非定常プロセス
- (特にスケールアップのための) 利用可能な交換場所