EKATO

バイオポリマー

循環型エコノミーの効率へ攪拌技術が貢献できること

化学品やプラスチックなどの消費財が再生可能ベースで生産される場合、気候と環境のバランスは、化石資源からの製品よりも大幅に改善されます。再生可能な原材料からつくられた製品は環境改善の観点からますます重要になっています。

バイオベースの生産技術の発展には3つの重要な要素があります。

  • 再生可能原料をつかうことは温室効果ガスの排出量を減少させ、気候変動問題へ取り組む
  • 持続可能な循環型エコノミーを育てる
  • 石油や天然ガスなど、化石燃料由来原料を使用する科学分野への依存度を減少させる

バイオベース製品市場は未だ発展途上であり、現在急成長の兆しをみせています。

  • サステイナブルな製品を求める傾向にある消費者意識
  • 自社製品のパッケージのバイオベース化など産業界の動向変化
  • エチレン系炭化水素や需要度の高い香料などの化石由来原料は将来的に枯渇すると分析されており、代替となる原料や生産プロセスの導入が促進されている
  • 石油ベースの生産プロセスに比べた場合の生産コスト
  • 再生可能資源の確保
  • 公共事業・機関の確立
  • バイオ燃料生産とバイオベース製品の生産など、異なるバイオマス変換プロセス間の相乗効果を利用できるバイオ燃料精製所の建設
  • バイオベースの新製品の開発
  • バイオベース中間体の生産設備開発が、石油価格の変動などの経済的・政治的要因に大きく依存する市場において有利/不利どちらにもなり得ること
  • 公的規則が定まっていないため、規則がインセンティブになるか足枷になるか不透明な現状
再生可能原料及び中間体から生成するポリマー

いわゆる「バイオリファイナリー」は、主にナフサまたは天然ガスに基づく従来の石油化学プロセスの代替として開発されています。バイオファイナリーは初期段階で砂糖を基とした食品や飼料の生産プロセスで技術が開発されていました。現在、いわゆる第2世代に入ったバイオプロセスはほぼすべての再生可能原料、つまり可能な限りほぼすべての植物成分を利用することを目指しています。

バイオファイナリーの概念は何十年にもわたって石油精製所の基礎となってきました。バイオファイナリーの基本概念が石油化学産業の確立された化学プロセスに基づいているのはそのためです。バイオファイナリーの最初のステップでは、バイオマスの物質分離を行います。次に主生成物および副生成物は、微生物学的・化学的変換反応および熱プロセスにかけられます。

例としてリグノセルロースに基づくバイオファイナリーが挙げられます。わら、草、森林残渣、または製紙産業セルロース含入廃棄物など、乾燥した原材料を使用します。これに基づいて、製品は3つの異なるラインで製造されます。リグニンラインでは、接着剤、結合剤、燃料、または化学製品を製造できます。 増粘剤およびナイロンなどのキシロース誘導体は、ヘミセルロースラインで製造できます。 また、セルロースラインでは、グルコースからエタノールや乳酸などの発酵生成物が得られ、そこからポリ乳酸(PLA)が生成されます。

好気性発酵はバイオベースの化学品生産、またはモノマー生産において重要な役割を担っています。大規模攪拌式発酵槽は物質移動・熱伝達において効率を非常に高めることができ、収量の増大・品質の向上を可能とします。バイオベースモノマーは生産されたのちに、多くの場合結晶化の段階で精製されます。最後にバイオベースのポリマーへ重合・重縮合が行われます。

大規模撹拌式発酵槽の例

EKATOは、これらプロセスにおける全ての段階に最適な撹拌機を提供するだけでなく、生産設備の建設や、独自のエンジニアリング技術によって反応システム構築のサポートを提供します。

ポリ乳酸(PLA)やその他のポリエステルなどの一部のバイオベースポリマー製品はすでに市場が成熟しているか、プロセス開発の最終段階に入っています。化石原料からの脱却を促進するために、そして気候変動へ対処するための厳しい基準をクリアするために、多くのバイオベース製品とその製造プロセスは、今後数年間で実産業規模に成長するでしょう。生産設備の安全なスケールアップと、生産段階のエネルギー効率が新たなスタンダードでの成功の鍵となります。

EKATOの提供する最新の攪拌技術はバイオファイナリーへの参画を成功へ導く要となります。

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